幼なじみの隣で不器用な恋を

それぞれ、自分の席に移動する。


荷物を置いたところで、隣の席にショートヘアの女の子がやってきた。


「隣の席、白石さんなんだ…!よろしくね。」


「うん、よろしくね…。」


誰かと思えば、中学の時に同じクラスだった土屋(ツチヤ)さんだ。


見た目、クールな雰囲気で話し掛けにくいかと思いきや、実は気さくで、誰とも直ぐに打ち解けられる女の子…だったりする。


話しやすい人が隣で良かった…。


ホッと胸を撫で下ろしていた、その時。


「ちょっと、あの男の子…ヤバくない?」


「今、席に着いた人でしょ?めちゃくちゃカッコいいよね~!!」


後ろの席からヒソヒソと聞こえてくる声。


振り向いてみると、女の子たちが興奮気味に立ち話をしている。


その視線の辿った先には、眞紘くんの姿。


しかも、いつの間にか…周りを数人の女の子に囲まれている状態だ。


眞紘くん、カッコいいもんね…。


女の子たちが、騒ぎ出すのも分かる…。


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