幼なじみの隣で不器用な恋を
大好きな人の笑顔って、威力絶大だな…。
だって、心が溢れんばかりの幸せに包み込まれるから。
眞紘くんの彼女になれて、本当に良かった…。
そんな実感を改めて抱きながら、掛け時計を再開した私たち。
一つ一つ、じっくり見たから少し時間は掛かったけど、眞紘くんが気に入るものを見つけることが出来た。
その後、カフェでランチを兼ねた休憩をしてから、別の雑貨屋さんへ。
そのお店で、無事…ブックラックの購入も済ませた。
「ありがとな、花奏。おかげで、全部買いたいもの揃ったよ。」
3店舗分のお店の紙袋を片手に、眞紘くんは満足そうな笑顔を浮かべる。
「荷物、大丈夫?重くない?」
「全然平気。余裕だよ。」
ヒョイッと紙袋を胸元の辺りまで持ち上げる姿を、黙って見つめた。
買い物…終わったわけだし、これでお出掛けも終了…だよね。
なんだか、寂しい…。
まだ、帰りたくないな…。
もう少し、眞紘くんと一緒に居たい…。