幼なじみの隣で不器用な恋を

「えっ、何?どうしたんだよ、いきなり。」


「とにかく教えて!お願いします…!」


なっちゃんのパンッと両手を勢いよく合わせてお願いする気迫に、眞紘くんは戸惑いの色を滲ませつつ、口を開く。


「…そうだなぁ、例えば花奏が俺以外の男子と話してる時とか。正直、挨拶ですら複雑な気分になるぐらいだし。あと、学校や街中で男が花奏を嬉しそうな顔で見てるのもイライラする。まあ、他にも色々あるけど……」


「他の男の子と、かぁ……」


なっちゃんは小さな声で呟くと、私と眞紘くんの袖をキュッと握りしめた。


「もうちょっとだけ、時間…もらってもいい?二人に相談というか、聞いてもらいたいことがあって…。ここだと人通りがあるから、場所を変えたいんだけど…」


やけにソワソワしてる様子のなっちゃん。


どうしたんだろう…?


眞紘くんと顔を見合わせると、私と同じように不思議そうな表情を浮かべていて…


私たちは、どんな相談か疑問に感じながら、なっちゃんに連れられて掲示板の前から離れた。


< 249 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop