幼なじみの隣で不器用な恋を
「えっ、何?どうしたんだよ、いきなり。」
「とにかく教えて!お願いします…!」
なっちゃんのパンッと両手を勢いよく合わせてお願いする気迫に、眞紘くんは戸惑いの色を滲ませつつ、口を開く。
「…そうだなぁ、例えば花奏が俺以外の男子と話してる時とか。正直、挨拶ですら複雑な気分になるぐらいだし。あと、学校や街中で男が花奏を嬉しそうな顔で見てるのもイライラする。まあ、他にも色々あるけど……」
「他の男の子と、かぁ……」
なっちゃんは小さな声で呟くと、私と眞紘くんの袖をキュッと握りしめた。
「もうちょっとだけ、時間…もらってもいい?二人に相談というか、聞いてもらいたいことがあって…。ここだと人通りがあるから、場所を変えたいんだけど…」
やけにソワソワしてる様子のなっちゃん。
どうしたんだろう…?
眞紘くんと顔を見合わせると、私と同じように不思議そうな表情を浮かべていて…
私たちは、どんな相談か疑問に感じながら、なっちゃんに連れられて掲示板の前から離れた。