幼なじみの隣で不器用な恋を
「なっちゃんたち、何か進展あったの?」
私の言葉に、二人は顔を見合わせた後、恥ずかしそうに頷いた。
「俺たち、付き合うことになったんだ。」
「そっかぁ!おめでとう!」
ついに恋人同士になったのかぁ…。
ずっとお似合いの二人だと思ってきただけに、自分のことのように嬉しい。
「実は、一昨日の放課後に慶介に告白されてね。その日はビックリして逃げるように家まで帰って来たんだけどさ。でも、ずっとドキドキしっぱなしで、一晩中…慶介のことが頭から離れなくて…。あんなこと初めてだった。」
なっちゃんの頬が赤く染まる。
「でも、おかげで“好き”っていう気持ちに気付いた。慶介は、ずっと傍に居たいと思う大切な人なの。だから、昨日…OKの返事をしたんだ。」
こんなに照れてるところ見るの初めてかも。
可愛いなぁ…。
微笑ましく感じていると、矢口くんが嬉しそうに目を細めた。