幼なじみの隣で不器用な恋を

「私のことよりも花奏ちゃんの隣に居る彼の話を聞かせてよ!もしかして、彼氏さん?」


「は、はい…。」


「やっぱり、そうなんだぁ~!」


竹内さんの目がキラキラと輝く。


今度は、私の顔が真っ赤に染まってるに違いない。


今にも湯気が出そうなぐらい、顔が熱いから。


「彼とは、高校で出会ったの?」


「いえ、もともと眞紘くんとは家が隣同士の幼なじみだったので、小さい頃から仲良くしてたんです。でも、なかなか好きの気持ちは伝えられなくて。ようやく、先月…想いを伝えることが出来ました。」


両想いだと知った時は、嬉しくて嬉しくて、たまらなかったなぁ。


「あっ!私たちが引っ越して来る前に住んでた幼なじみの男の子って、この子のことだったのかぁ…。花奏ちゃんの話にも、よく登場してたよね。」


「えっ…」


瞬きを繰り返していると、それまで私たちの会話を聞いていた眞紘くんがピクリと肩を上げた。


< 279 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop