幼なじみの隣で不器用な恋を
「花奏ちゃんから、幼なじみの男の子の話が出る度に感じてたの。その子のこと、すごく好きなんだな…って。そっかそっかぁ~!今は彼氏になって、傍に居てくれてるんだね~!」
「はい…。」
「今日、幸せそうな花奏ちゃんを見たら、嬉しくなっちゃった!そんな風に二人でお買い物してると、なんだか新婚夫婦みたいねっ!」
「えっ!?」
思わず眞紘くんと顔を見合わせる。
お互い瞬きを繰り返していると、竹内さんからフフッと微笑ましそうに笑う声が聞こえてきた。
「二人とも初々しい雰囲気が可愛い~!あっ、いつまでも私が居たら邪魔だよね!それじゃあ、私はこれで。また今度、ゆっくりと彼氏のお話聞かせてね!」
竹内さんは、ヒラヒラと胸元で手を振ってレジの方へと去って行く。
その後ろ姿を見送った後、眞紘くんはフッと笑った。
「なんか、見た目…大人しそうな雰囲気の人なのに、明るくて、よく喋る人だな。」
「うん。私も最初はビックリしたよ。」
結構、ギャップがあるんだよね。
「喋ると言えば、あの人に俺のこと…色々と話してたんだな、花奏。」
ニヤリと笑みを浮かべる眞紘くんに、ドクンと鼓動が波打った。