幼なじみの隣で不器用な恋を
それはそうと、眞紘くんも私と同じように緊張してたなんて…。
私だけじゃなかったんだ…。
なんだか、緊張が少し解れたかも…。
機械的な動作だったのが、だんだん自然に戻っていくのを感じつつ、着替えを済ませる。
眞紘くんも私服になった後、私たちは夕食作りに取りかかり始めた。
ポテトサラダを作り終え、次はハンバーグ作り。
「眞紘くん、玉ねぎをみじん切りにして貰ってもいい?」
「みじん切りって、細かく切るヤツだっけ?」
「そうそう!こんな感じで縦と横に切り込みを入れて切っていくといいよ。」
実際、少しだけ切ってみせると、眞紘くんは瞬きを繰り返した。
「うわ、すげぇな。花奏、みじん切り…速くね?しかも、綺麗に細かく切れてるし。」
「そっ、そんなに速くないよ!料理するの好きだから切るのに少し慣れてるだけ。」
そこまで褒められると照れくさい…。
「じゃあ、眞紘くん…お願いします。」
「了解。」
少し緊張した面持ちで包丁を持つ眞紘くん。
玉ねぎを慎重に切り始める。
料理してる姿もカッコいいな。