幼なじみの隣で不器用な恋を
「……諦めるどころか、ますます好きになっちまったんだよな…。」
ポツリと呟いた俺は、ベッドに寝転んだ。
いつも、心のどこかで花奏のことを気にしている自分がいて…。
気にすれば気にするほど、アイツへの気持ちを再認識したし、会いたいと思った。
高校生になったら絶対に会いに行こう…と思ってたけど、まさか…同じ高校に通える展開になるとは思ってもみなかったな。
ふと、頭の中に今朝の光景が蘇った。
雰囲気とか、あまり変わってなかったな…花奏。
でも、あの頃よりも…もっと可愛くなってた。
小柄で華奢な身体。
色素が薄い茶色がかったサラサラな髪。
透き通るような白い肌。
パッチリとした目に、ふっくらした唇。
正直言って、かなりドキッとした。
花奏が俺の名前を呼んでくれた時には、心臓が跳ねすぎて破裂するんじゃないかと思ったぐらいだ。
嬉しさのあまり、抱きしめたい衝動にかられたけど、さすがにそれは抑えた。