幼なじみの隣で不器用な恋を
花奏のことを考えてるうちに、次第にウトウトしてきた俺。
昨日の夜は、久々に花奏に会えるのがたのしみ過ぎて、殆ど眠れなかったんだよな…。
まだ夕食までには時間あるし、少し寝るか…。
そう思いながら瞼を閉じる。
暫く経った時、突然…鳴り響いたインターホンの音で目を覚ました。
「………ん?」
誰だろ…。
もしや、セールス?
ベッドから体を起こすと、ガチャリ…と音を立てて玄関のドアが開いた。
「「眞紘!」」
息ピッタリに揃った声。
「母さん、父さん…。」
中に入って来たのは、俺の両親だった。
「ちょっと、眞紘!鍵、かかってないじゃない…!今どき物騒よ~。ねっ、パパ!」
「ああ。これから一人暮らしするんだから、もっと危機感を持たないと!」
「さすがパパ!ビシッと言うところは言うわね~!」
「…まあな。」
相変わらず、仲の良い夫婦だな…。
眠気が一気に吹き飛んだ…。