幼なじみの隣で不器用な恋を

しばらく一人で心を落ち着けたいな。


確か、コンビニの先に公園があるから、そこにでも行ってみるか…。


のどかな春の午後。


柔らかい太陽の光が降り注ぐ住宅街。


3年ぶりの懐かしい景色。


でも…よく見ると、以前には無かった新しい家とか、店がある…。


同じようで少し変わってるんだな…。


キョロキョロと周りを見ながら、コンビニの傍までやって来た時だった。





「あれ?眞紘くん…?」



目の前の横断歩道を渡って駆け寄ってきた人物。


ビックリした俺は、目を見開いた。


「花奏!?なんで、ここに?」


「お母さんに頼まれてスーパーに行って来たんだ…。今日の夕食の買い出し。」


両手に提げたビニールの買い物袋を少し持ち上げる。


なんか、たくさん買ったみたいだな。


重そう…。


「眞紘くんも、買い物?」


「あ、俺は…コンビニで何か冷たい飲み物でも買おうと思って。」


ヤバい…。


変に緊張して、声が少し震える…。






< 45 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop