幼なじみの隣で不器用な恋を
お守りと涙
「こんばんは~!お邪魔します。」
夕食の時間。
やってきた眞紘くんたちをリビングへと案内する。
お母さんが腕を振るった料理が並ぶテーブルを囲んで、みんながソファーに腰掛けた。
「結城さんたちと一緒に食事する日が来るなんて思ってなかったから、とても嬉しいわ~!」
「私たちも嬉しいわ!白石さんと久々に話が出来るんだもの。」
ニコニコと微笑む、お母さんたち。
昔から、時々…眞紘くんの家と一緒に食事してたんだよね。
夏は、川原でバーベキューしたっけ。
やっぱり、みんなで賑やかに食事するのは楽しいな…。
でも、昔と違うのは……
「おばさんの料理、どれもスゴく美味そう!花奏、早速…食べようぜ?」
「う、うん…。」
眞紘くんが私の隣に座ってるだけで、ドキドキしちゃうこと。
料理よりも、眞紘くんに意識がいっちゃうよ…。
頬が少し熱くなるのを感じていると、対面に座っている眞紘くんのお父さんとお母さんがクスッと笑った。