幼なじみの隣で不器用な恋を
「うわ~、すげぇ懐かしい!なんだか昔のこと、色々と思い出すなぁ…。」
眞紘くんは感慨深そうにキョロキョロと部屋を見回す。
掃除したとは言っても、あまりジックリ見られるのは気恥ずかしいものがあるな…。
「そ、そんなに見なくてもいいよ。変わり映えしない部屋だし…。」
「変わり映え…少ししてるじゃん。」
「えっ、そう?」
「ああ。上手く言えねぇけど、前より大人っぽいというか、女子らしい部屋になってるというか、そんな感じ。」
「そ、そっか…。ありがとう…。」
カーテンとかベッドカバー、一年くらい前に柄物から無地の淡いピンク色にしたし、小物類も以前より増えてるからかな…?
眞紘くんが、そういう変化に気付いてくれるなんて…
しかも、大人っぽいとか女子らしいとか言ってもらえると、嬉しいなぁ…。
心の中で密かに喜びを噛み締めていると、眞紘くんは窓の傍に駆け寄った。