幼なじみの隣で不器用な恋を

「花奏は、部活…どうすんの?」


「私は…中学の時は帰宅部だったから、高校では何かやってみようかなって思ってたところなんだ。」


「サッカー部のマネージャーと演劇部は、絶対にやめとけよ?あの時の勧誘、すげぇ馴れ馴れしい感じだったから。」


入学式の日のこと、心配してくれてるんだ…。
 


「あ、ありがとう…。でも、二つとも入部候補じゃないよ。今、考えてるのは…コーラス部か家庭科部で………」


そこまで言ったところで、私は話を止めた。


そうだ…。


家庭科部を理由に使って、お弁当を作るのは…どうだろうか。


それなら、眞紘くんに気を遣わせることも無いだろうし…。


「コーラス部か家庭科部ね…。花奏なら、どっちも似合いそう。」


柔らかい笑顔を浮かべる眞紘くんにドキドキしながら、私は口を開いた。


「私、家庭科部に入ろうかな…。」


「いいじゃん、家庭科部。」


眞紘くんは、うんうん…と頷く。


よし、この流れで…思いきって提案してみよう。




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