幼なじみの隣で不器用な恋を
意識し過ぎる距離
「よし、お弁当完成…!」
月曜日の早朝。
二人分のお弁当を見ながら、私はホッと胸をなで下ろした。
心ここにあらずな状態が頻繁に発生するから、危うく包丁で指を切りそうになったり、卵焼き黒こげにしそうになったりしたけど、無事に作り終えることが出来て良かった。
安堵している間にも、頭の中にパッと浮かぶ一昨日の光景。
また、顔に熱が集まってくる。
眞紘くんに、抱きしめられちゃった…。
ビックリしたけれど、それ以上にドキドキが凄まじくて、心臓が破裂するんじゃないかと思うほどだった。
今でも思い出す度に胸がドキドキする。
っていうか、土曜日から眞紘くんのことばかり考えてるんだよね…私。
好きの気持ちが、心の中で…どんどん膨らんでる。
抑えなくちゃダメなのに…。
だって、幼なじみなんだから…。