密星-mitsuboshi-
秘密
聞きなれた目覚ましアラームの音がどこからか聞こえ、うっすらと目をあけると見慣れない天井が見えた
耳をかすめる寝息に顔を横に向けると渡瀬の寝顔が飛び込んできた
かすみがかった頭が一気にさえる
「…っっ!!」
声が出そうになるのを両手で押さえてなんとか止めた
(そうだった…
昨日渡瀬課長と飲んでそのまま…)
頭の下が温かい
よく見ると渡瀬の腕が早紀の頭の下に置かれていた
(腕枕…ずとしててくれたの?)
早紀はまだ眠っている渡瀬の顔をもう一度みた
こんな近くにあっても、昨日の出来事がまだ信じられない
手を伸ばしその顔に触れてみた
目、鼻、口、頬、顎
確かに渡瀬はここにいる
「ん…朝か…?」
渡瀬の目がゆっくりと開いた
「…おはよう」
視界に早紀をとらえ、そう言って顔に触れていた早紀の手に唇をあてた
それだけでも早紀の体温は上昇し、昨夜のことは夢ではないのだと思い知る
「…おはようございます。
腕、痛くないですか?」
早紀は赤みが帯びてきた頬を悟られないように起き上がって渡瀬の腕をさすった
「大丈夫だよ。それよりも頭が痛い」
そう言うと眉間を指でつまんだ
「お水持ってきますね。
ちょっと待って…」
早紀はベッドの下に落ちてた衣服の中から手探りで渡瀬のワイシャツを拾いあげた
「これ借りますね」
そう言って羽織り冷蔵庫にしまった水を取って戻り、冷えたペットボトルを渡瀬の頬にあてた
「はいお水っ」
差し出されたペットボトルに手を伸ばした渡瀬はボトルではなく早紀の手をつかみ
そのまま自分の胸にひきよせた
「なんてカッコしてんの 襲うよ?」
「えっ」
早紀は改めて自分の格好をみて一瞬で顔が赤くなった
「だってっ…」
「それとも誘ってる??」
渡瀬は赤い顔をしている早紀の顎を押し上げた
「ワイシャツが近くにあったから…
…んっ」
言い終わる前に早紀の唇を自身の唇でふさいだ
容赦なく絡む舌に息ができない
「昨日俺のものになったの覚えてる?」
やっと息ができた早紀は小さく肩を小さく上下しながら数回うなづいた
「なら良かった。
この唇も髪も指も全部俺のだ
…もちろんここも」
渡瀬はいたずらに笑いながらワイシャツの中に手を滑らせ胸のふくらみの先に指を立てた
「はっあっっ!」
声と同時に早紀の身体がのけぞる
「そんな可愛い声出したらホントに襲いたくなる」
渡瀬はプっと笑い早紀の頭を撫で
火照った目で見る早紀を優しく抱きしめてた
「ごめんごめん悪ふざけがすぎたな
ところで今何時?」
渡瀬はベットサイドに置かれた時計に顔を向けた
デジタル時計の数字は AM7:28と表示していた
「7時半か。
一度帰ってる時間はないな~
このまま行くか
先にシャワーあびておいで」
早紀は言われるがままに
バスルームに入ってシャワーを勢いよく出した
頭から熱めのお湯をあびて鏡に映った自分を見た
身体のいたるところが赤くなっている
近くでよく見ると渡瀬がつけた昨夜の証だった
鎖骨の少し上についた印を指で触れる
「ここは隠さないと見えちゃうな」
ひとつひとつ触れて少し幸せな気分になる
渡瀬のものだという印がついたようで
自然と笑みがこぼれた
タオルを巻いてバスルームから出ようドアに手をかけた時
外からかすかに話す声が聞こえた
(電話でもしてるのかな?)
そう思いそっとドアを開けた
渡瀬はバスルームに背をむけるかたちでベッドに座って耳にスマホをあてている
「…あぁ、大丈夫。
…わかった、連絡する」
そう言って通話を終えたスマホをベッドの上に雑に投げ、手に持っていた煙草に火をつけた
早紀はタイミングを見て渡瀬の背後から抱きついた
「シャワーどうぞっ」
「早かったね。じゃ俺もあびてこようかな」
そして早紀の耳元に口を寄せ
「一緒にあびる?」
そう囁いてふーっと息を吹きかけた
慌てて耳を押さえる早紀を見て
面白そうに笑いながら
「冗談だよっ」
そう言って早紀の額にキスをするとバスルームに入って行った
耳をかすめる寝息に顔を横に向けると渡瀬の寝顔が飛び込んできた
かすみがかった頭が一気にさえる
「…っっ!!」
声が出そうになるのを両手で押さえてなんとか止めた
(そうだった…
昨日渡瀬課長と飲んでそのまま…)
頭の下が温かい
よく見ると渡瀬の腕が早紀の頭の下に置かれていた
(腕枕…ずとしててくれたの?)
早紀はまだ眠っている渡瀬の顔をもう一度みた
こんな近くにあっても、昨日の出来事がまだ信じられない
手を伸ばしその顔に触れてみた
目、鼻、口、頬、顎
確かに渡瀬はここにいる
「ん…朝か…?」
渡瀬の目がゆっくりと開いた
「…おはよう」
視界に早紀をとらえ、そう言って顔に触れていた早紀の手に唇をあてた
それだけでも早紀の体温は上昇し、昨夜のことは夢ではないのだと思い知る
「…おはようございます。
腕、痛くないですか?」
早紀は赤みが帯びてきた頬を悟られないように起き上がって渡瀬の腕をさすった
「大丈夫だよ。それよりも頭が痛い」
そう言うと眉間を指でつまんだ
「お水持ってきますね。
ちょっと待って…」
早紀はベッドの下に落ちてた衣服の中から手探りで渡瀬のワイシャツを拾いあげた
「これ借りますね」
そう言って羽織り冷蔵庫にしまった水を取って戻り、冷えたペットボトルを渡瀬の頬にあてた
「はいお水っ」
差し出されたペットボトルに手を伸ばした渡瀬はボトルではなく早紀の手をつかみ
そのまま自分の胸にひきよせた
「なんてカッコしてんの 襲うよ?」
「えっ」
早紀は改めて自分の格好をみて一瞬で顔が赤くなった
「だってっ…」
「それとも誘ってる??」
渡瀬は赤い顔をしている早紀の顎を押し上げた
「ワイシャツが近くにあったから…
…んっ」
言い終わる前に早紀の唇を自身の唇でふさいだ
容赦なく絡む舌に息ができない
「昨日俺のものになったの覚えてる?」
やっと息ができた早紀は小さく肩を小さく上下しながら数回うなづいた
「なら良かった。
この唇も髪も指も全部俺のだ
…もちろんここも」
渡瀬はいたずらに笑いながらワイシャツの中に手を滑らせ胸のふくらみの先に指を立てた
「はっあっっ!」
声と同時に早紀の身体がのけぞる
「そんな可愛い声出したらホントに襲いたくなる」
渡瀬はプっと笑い早紀の頭を撫で
火照った目で見る早紀を優しく抱きしめてた
「ごめんごめん悪ふざけがすぎたな
ところで今何時?」
渡瀬はベットサイドに置かれた時計に顔を向けた
デジタル時計の数字は AM7:28と表示していた
「7時半か。
一度帰ってる時間はないな~
このまま行くか
先にシャワーあびておいで」
早紀は言われるがままに
バスルームに入ってシャワーを勢いよく出した
頭から熱めのお湯をあびて鏡に映った自分を見た
身体のいたるところが赤くなっている
近くでよく見ると渡瀬がつけた昨夜の証だった
鎖骨の少し上についた印を指で触れる
「ここは隠さないと見えちゃうな」
ひとつひとつ触れて少し幸せな気分になる
渡瀬のものだという印がついたようで
自然と笑みがこぼれた
タオルを巻いてバスルームから出ようドアに手をかけた時
外からかすかに話す声が聞こえた
(電話でもしてるのかな?)
そう思いそっとドアを開けた
渡瀬はバスルームに背をむけるかたちでベッドに座って耳にスマホをあてている
「…あぁ、大丈夫。
…わかった、連絡する」
そう言って通話を終えたスマホをベッドの上に雑に投げ、手に持っていた煙草に火をつけた
早紀はタイミングを見て渡瀬の背後から抱きついた
「シャワーどうぞっ」
「早かったね。じゃ俺もあびてこようかな」
そして早紀の耳元に口を寄せ
「一緒にあびる?」
そう囁いてふーっと息を吹きかけた
慌てて耳を押さえる早紀を見て
面白そうに笑いながら
「冗談だよっ」
そう言って早紀の額にキスをするとバスルームに入って行った