峭峻記
彼女の冷たい月を想わせる玲瓏な双眸は、見るものを惑わせ操る魔性の瞳と言われ、その戦う様は天女が舞うかの如く美しく、鮮やかに敵を仕留める。
彼女に斬られた者は、決まって自分の鮮血を浴び真っ赤に染められる。だが、彼女自身は決して敵の返り血を浴びない。
そして彼女はいつも深紅の衣装を身に纏っている。
ゆえに人は彼女を『冷月の紅天女』と呼ぶ。
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