貴方の事を奪いに来たの。
その様子が可愛くて少し笑いながら、驚いた?と聞くと
龍之介くんは少し頷きながら、何で…と聞いて来たので
あたしは龍之介くんの問いに笑顔で答えた。
「卒業式、出席してたの。」
「そうだったんですか…」
あたしの返事を聞いて呆然となりながらも納得したようだった。
大丈夫、今の所普通に会話出来ている。
このまま落ち着いて自分の気持ちを言うタイミングを作るんだ。
そう思いながらもあたしの鼓動は段々と早くなっていく。
「久しぶりだね、元気だった?」
「…はい。先輩は…?」
「んー、まぁ、それなりに?」
あたしは龍之介くんに彼女が居ると分かった次の日を思い浮かべたが
それを誤魔化すように笑いながら言う。