貴方の事を奪いに来たの。
「はいはーい、七瀬さんがここまで言ったんだから、片岡も反省したよね。」
静まり返った空気を破ったのは
笑顔で言う直江くんで。
これ以上、迷惑かけないでくれるかな?
と先程の笑顔を消して言葉を続けた。
その言葉を聞いていても居られなくなったのか
片岡くんは走って行ってしまった。
「直江くん、佐伯くん、ありがとう…」
「七瀬さんって怒る事あるんだね。」
「直江くんこそ…」
「そりゃね。でもこんな美人に怒られるのは悪い気がしなさそうだね。」
笑いながらそう冗談を言って直江くんは片付けに戻って行った。
佐伯くんはあたしの方をチラリと見ながら
七瀬って怖ぇのな、と言って直江くんと同様片付けに戻ってしまった。
佐伯くんに言われ、冷静に考えてみれば
虫唾が走るは…言い過ぎたかも…
そう思いながらあたしも片付けに戻った。