貴方の事を奪いに来たの。
「ま、百合の場合、心配しなくても大丈夫か。」
「?」
「百合に好きって言われてノーって言う男はいないでしょ。」
何、そのあたしが悪女みたいな言い方は…。
あたしに好きって言われても嬉しくない男の人だって居るよ…。
「そんな事ないもん。」
「お黙り、10回も告白されてるくせに!」
そう言った後悲しくなったのか
大きなため息をついて顔を机に伏せた。
そして、あー彼氏欲し…とドスのきいた声で呟いていた。
彼氏…か。
高校に入ってから全然そんな事考えてなかったなぁ。
…てか、彼氏より好きな人、だよね。
高校で出来るのかなぁ…
そんな事を少し悩みながら、あたしは年を越した。
また、新しい一年が始まる--。