貴方の事を奪いに来たの。
「雪乃さん、此処に居たんですか。」
「あり、直江くん、どしたの?」
「先生が呼んでましたよ。」
「本当に⁉︎ありがと!」
直江くんにお礼を言った後、雪乃先輩はあたしを見て
行ってくるから少しの間お願いしていい?
と申し訳なさそうに言った。
あたしが頷いた後、御免ね!と言って雪乃先輩は走って行った。
「大丈夫?僕も手伝おうか?」
「え!大丈夫!練習始まっちゃうし。」
「いいよ、今日のメニュー1年がメインだしね。」
そう言って直江くんはあたしの横に座って作業をし出す。
そして直江くんはあたしの事をチラチラと何回か見た後、
「七瀬さん、大丈夫?」
「?」
「あー、一年生に何かされたりしてない?」
直江くんは心配そうに優しい笑顔であたしに尋ねてきた。