貴方の事を奪いに来たの。


「雪乃さん、此処に居たんですか。」

「あり、直江くん、どしたの?」

「先生が呼んでましたよ。」

「本当に⁉︎ありがと!」






直江くんにお礼を言った後、雪乃先輩はあたしを見て

行ってくるから少しの間お願いしていい?

と申し訳なさそうに言った。

あたしが頷いた後、御免ね!と言って雪乃先輩は走って行った。







「大丈夫?僕も手伝おうか?」

「え!大丈夫!練習始まっちゃうし。」

「いいよ、今日のメニュー1年がメインだしね。」






そう言って直江くんはあたしの横に座って作業をし出す。

そして直江くんはあたしの事をチラチラと何回か見た後、







「七瀬さん、大丈夫?」

「?」

「あー、一年生に何かされたりしてない?」






直江くんは心配そうに優しい笑顔であたしに尋ねてきた。



< 26 / 128 >

この作品をシェア

pagetop