貴方の事を奪いに来たの。
ーその日の帰り道。
「あっ、百合先輩!帰る所ですか?」
「え、うん。」
「じゃぁ、おれ途中まで送りますよ!」
部活が終わった後、片付けも終え帰る準備をしていると1年生の子に話しかけられた。
まぁ、途中までだし…断る理由はないよね…
そう思い頷き、一緒に校門を出た。
「部活、楽しい?」
「あー、楽しいですよ!しんどいっすけどねー。」
「まぁ続けてれば慣れてくるよ。」
そう笑顔で1年生の子に言うと
彼は少し気まずそうな顔をした。