貴方の事を奪いに来たの。
ーーその日の部活が終わった後。
部活中の練習様子やメニューの事を記録している日誌を書くため
あたしは部室に向かった。
いつもは女子更衣室とかで書くのだが、
遅くなってしまった為、もう皆帰ってると思い、部室に入った。
するとそこには、
「あれ…佐伯くん?」
「ん?おう、七瀬か。」
誰も居ないと思って入った部室には、佐伯くんが残っていた。
いつもだったら直江くんと一緒に帰ってる時間なのに…。
「どうした?」
「いや、日誌を書こうと思って…」
「ふーん、此処座れば?」
そう言い佐伯くんは自分の隣を顎でさした。