貴方の事を奪いに来たの。
あたしはお言葉に甘え佐伯くんの隣に座り、日誌を開いた。
隣の佐伯くんは何か真剣に悩んでいる。
「どうしたの?」
「いや、メニュー考えてて…」
「佐伯くんが?」
「ん。顧問にばっか任せるのもな、と思ってさ。」
それを聞いて、流石だなぁ…と思ってしまった。
こんな遅くまで残って自分でメニュー考えるなんて…。
あたしも1人だからって弱音吐かずに
皆のサポートしなくちゃ、そう思っていると、
「七瀬は、大丈夫か?」
「え?」
「いや1人になってしんどいだろ。」
マネージャーが部員に心配されるなんて…!
そうショックを受けていると佐伯くんは少し言いにくそうに続けた。