貴方の事を奪いに来たの。


びっくりした彼は目の前の紙から目を離し、あたしを見ている。

そして何の話かと一瞬考えた後、

あー。と思い当たる話を知っている返事をした。








「御免ね?あたしなんかと噂になって…」

「何で?学年一の美女と噂になって嬉しくない男なんていねーだろ。」







そう佐伯くんはからかう感じで笑いながら言う。

直江くんだけじゃなく佐伯くんまでそんな冗談言うなんて…

あたしが不服に思ったのが分かったのか

佐伯くんは、悪い悪い、と笑いながら言った。






「本当に御免ね…。佐伯くんに彼女居たら迷惑だし…。」

「居ねーから、気にすんな。」






その言葉を聞いてあたしは佐伯くんに詰め寄る。



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