貴方の事を奪いに来たの。
ーー5月後半。
テスト一週間前になり、部活は休みになった。
最近授業に集中出来てない為か分からない所が多いので
放課後、色んな担当の先生に聞き回った。
その後、聞いて回った所を図書室で纏めていると、
周りは静かで集中していたのか
気付けば外は少し薄暗くなっていた。
もうこんな時間…、そう思い荷物をまとめ図書室を出た。
下駄箱で下靴に履き替えた後、足早に校門を出た所で、
「あ、七瀬さん!」
「え?」
「待ってたんだ、ちょっといいかな…?」
顔は見た事があるが名前は知らない男の子に呼び止められた。