ラグタイム2号店
「双子だから顔が似ていると言うのはよくわかるけど、俺は夕貴じゃない。

自分の気持ちを伝えるんだったら、俺じゃなくて本人に言ってくれ」

夕貴が武人の気持ちに気づいているのかどうかは、俺にもよくわからない。

だけど、夕貴にも誰か好きな人がいることはわかっている。

「ああ、そうだな。

朝貴の言う通り、そうするよ」

武人は返事をした。

「じゃあ、もう時間も時間だから」

「ああ、そうだな」

武人と話ができたことにホッと胸をなで下ろしながら、俺は武人と一緒に更衣室を後にした。

駐車場で武人と別れると、スマートフォンの確認をした。

静絵からメールがきていた。
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