【短編】 happiness
就職が決まったら


先に社会人として頑張っているねぇちゃんと肩を並べることができる。


そしたら、気持ちを伝えよう。

そう決めていた。



「俺さ、就職決まったよ!」

「おめでとう、あっちゃん!」


自分のことのように喜んでくれるねぇちゃんを抱きしめてしまいたかった。


「あっちゃん、これ就職祝い。」


差し出された包みを丁寧に開けると


出てきたのは名刺ケース。


「ありがとう。大事に使わせてもらう。」
< 11 / 20 >

この作品をシェア

pagetop