【短編】 happiness

「すげえキレイになってるから別人かと思った」

雨宿りに入ったコンビニエンスストアでタオル代わりになりそうなものと

傘

そして

暖かいコーヒーを買った。


「あっちゃんこそ、男らしくなっちゃって。なんだか変な感じ。」


濡れた髪を拭きながら美晴ねぇちゃんが俺を見つめている。


「何年も話してなかったから、なんだか俺も変な感じ。」


くすくすと笑う美晴ねぇちゃんの横顔を

眺めたのは何年ぶりだろう。


いや、この横顔だけは


ずっと遠くから眺めていたんだ。