気の置けない二人
***

深瀬と私は、お互いに苗字呼びだ。


それは、お互いに決めたわけでもなくて

自然とこうなった。

別に、どうしても苗字が
いいってわけでもない。


自然に、こうなったのだ。


「橋本、そんなエアコンきつかった?」

「え、なんで。
自習室超キツかったけど」

「んー、エアコンきつかった時の顔してるもん」

「どんな顔よ」
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