この関係をやめたい。
「おせぇよ、ねぼすけ」



棒付きの飴を舐めながら自転車に寄りかかるこの不良。




「寝坊してないし!ギターのピックがみあたらなかっただけですぅー!」





「ピック探しに5分かかるか普通」




あたしは「うっさい」と言って楓の自転車の後ろに乗る。




毎朝楓があたしの家まで来て迎えに来てくれる恒例なこと。




「あ、ちょっとコンビニ寄ってくれない?お弁当作ってないや」





「了解。ついでに俺に苺ジュース買ってこい」





「しょうがないから買ってきてあげる甘党不良」





なんだよそのあだ名と笑って自転車を漕ぎ始めた。





夏だから朝だとしても暑いから流れる風が涼しくて気持ちいい。








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