プリテンダー
ああ、やっぱり美玖から聞いたんだな。
「聞いたの?」
「うん…。何て言うかその…。」
「そうなんだ。あ、友達だからって、別に渡部さんが責任感じる事はないよ。」
美玖が渡部さんの友達だからって、僕と美玖が別れた事になんの関係もない。
言いにくいならわざわざ言わなきゃいいのに。
「責任って言うか…むしろ、ホッとしたと言うか。」
「えっ?!」
僕と美玖が別れてホッとしたってどういう意味だ?
これでも結構傷付いてるんだけど。
「どういう意味?」
「今更こんな事言うのもなんだけど…。美玖は鴫野くんと付き合ってる間も、他に付き合ってる人が何人かいたから。」
「…そうなんだ。」
「会うたびに美玖からはいろいろ聞いてた…。鴫野くんの事は、地味でつまらないけど真面目だし、勤め先は大手で国家資格も持ってるし、家事もできるから仕事辞めたくなった時のために結婚相手としてキープしときたいって。鴫野くんなら浮気してもバレなさそうだとも言ってた。」
そんな事、今更言う必要あるのか?
なんで人の傷口に塩を擦り込むような事をするんだろう?
って言うか、そんな重大な事、知ってたんならもっと早く教えてくれよ。
「聞いたの?」
「うん…。何て言うかその…。」
「そうなんだ。あ、友達だからって、別に渡部さんが責任感じる事はないよ。」
美玖が渡部さんの友達だからって、僕と美玖が別れた事になんの関係もない。
言いにくいならわざわざ言わなきゃいいのに。
「責任って言うか…むしろ、ホッとしたと言うか。」
「えっ?!」
僕と美玖が別れてホッとしたってどういう意味だ?
これでも結構傷付いてるんだけど。
「どういう意味?」
「今更こんな事言うのもなんだけど…。美玖は鴫野くんと付き合ってる間も、他に付き合ってる人が何人かいたから。」
「…そうなんだ。」
「会うたびに美玖からはいろいろ聞いてた…。鴫野くんの事は、地味でつまらないけど真面目だし、勤め先は大手で国家資格も持ってるし、家事もできるから仕事辞めたくなった時のために結婚相手としてキープしときたいって。鴫野くんなら浮気してもバレなさそうだとも言ってた。」
そんな事、今更言う必要あるのか?
なんで人の傷口に塩を擦り込むような事をするんだろう?
って言うか、そんな重大な事、知ってたんならもっと早く教えてくれよ。