血を喰らう鬼は赤く染まる桜。
ぽたり、ぽたり。
赤い液体が、背筋を伝い、流れ落ちてくる。
その赤に、あたしの瞳は捕われて。
「あっ...あ...あぁー...!」
官能的な、声は、止まない。
あたしは、一歩も、動けなかった。
じっと、ふたりをみつめてた。







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