すべてが思い出になる前に
「話変わるんだけどさ、美味しい居酒屋とか知らない?友達に店探し頼まれててさ」
「居酒屋ねぇ…、いつもカフェとかが多いから男性が行くとしたら量が少ないかも」
「そっか…」
富永と2人で定食を食べているところを、同級生数人が通りかかった。
「よ!宮﨑」
見るからに同級生達は俺たち2人を見て、ニヤニヤと笑みを浮かべている。
「何だよ⁈」
「いいや何でもない‼︎」
完全に勘違いされていると心の中で思いつつ、首を傾げる。
通り過ぎて行った同級生が1人立ち止まり、俺の方に振りかえる。