すべてが思い出になる前に





「鴨川と合コン行かなかったんでしょ?行けばよかったのに…」


「ああいう場は、どうも合わないんだよね」


「確かに、それ分かるかも‼︎」



富永はくすっと笑いながら、持っていた荷物をドッサリと机の上に置いた。



「じゃあ、俺もう帰るから電気消して気を付けて帰れよ‼︎」


「あっ待って宮﨑くん‼︎もし悩みとかあるなら何でも聞くからね」


「悩み?じゃあそん時はよろしくな‼︎」



口角を上げてニッと白い歯を見せて笑い、研究室を後にする涼太の背中を見届けた富永。


「さぁ片付け始めるか‼︎」と呟きながらドッサリ置いた研究の資料の整理に取り掛かる富永だった。






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