すべてが思い出になる前に





「どうかした?お目当のイケメンでもいたの?」


「あそこです‼︎あのカウンターの右端にいる人、雰囲気イケメンぽくないですか?」



視線を友理奈の方に戻した元倉は、興奮気味に指をさして説明した。


丁度いいところで生ビールが運ばれて来て、中ジョッキを持ち上げ乾杯をした。



「お疲れ様、カンパーイ♪」



一口飲んで、テーブルにジョッキを置いた。



「歩実ちゃんは明日休みよね?」


「はい、なので今日はぱーっと飲みましょ‼︎」


「ずるい、私も休みがいい…」



いじける友理奈は、また一口生ビールを飲んでテーブルに置く。



「ねぇ、歩実ちゃんに相談があるんだけど」


「何ですか?」



他人に相談をするのは珍しく、元倉も耳を傾ける。






< 189 / 369 >

この作品をシェア

pagetop