すべてが思い出になる前に
「久々、彼氏にメールを送ったの。そしたらなんて返って来たと思う?」
「確か友理奈さんの彼氏さんって、大学時代から付き合ってる人でしたっけ?」
「そう」
「えっなんて返って来たんだろう…」
懸命に考える元倉だったが、諦めたところでちょうど店員がもつ鍋を運んで来た。
友理奈は携帯の画面を元倉に見せた。
【 連絡がずっと無かったから、てっきり自然消滅したのかと思ってた。】
メールを読んだ友理奈に対し、元倉は問いかける。
「彼氏さんとは、いつから連絡とってなかったんですか?」
「んー半年かなぁ」
元倉は「あぁ…」と溜息まじりで返事をする。