すべてが思い出になる前に




「友理奈さん、それはダメですよ〜。毎日とは言いませんけど、せめて1週間に1回はメールか電話で連絡をとらないと‼︎彼の心から離れていきますよ⁉︎」


「彼の心から離れていく…」



元倉の一言が胸に突き刺さる。


突き刺さった何かが抜けなくて、苦しい。



「結局そういう男って、友理奈さんを外見とかで選んでたんじゃないですか?諸説、それぐらいの人だったって割り切った方がいいと思います。友理奈さんなら次の男なんて、すぐに見つかりますよ」



元倉は何かが吹っ切れたかのように、生ビールを飲み干し、店員におかわりを注文した。



友理奈は深く溜息をつき、自分に存在意義があったのだろうかと考えていた。





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