すべてが思い出になる前に
バーベキュー当日
駅前に集合して、照史の車に乗り込んでいく。
助手席に照史の妻、香織、後ろの2列目に茜と友理奈、3列目に翼と涼太が座った。
向かった先は、手ぶらで来てバーベキューが楽しめる海の家。美しい鳴島の海を眺めながら食べる事が出来る。
車から降りてすぐに青い海が目の前に広がっていた。
「まだ4月だし、海は入れないな」
「何でこんな時期にバーベキューなんだよ」
「何となくしたくなって、友達に頼んだんだ」
なんとまぁ無茶な願いを叶えてくれる友達がいたもんだ。
「涼太、お肉お肉‼︎」
友理奈が嬉しそうにトングでお肉を網の上に置き始めた。