すべてが思い出になる前に






「宮﨑くんは16:00頃から隣の校舎で、4年生の実習のアシスタントに行ってます。多分こちらに戻ってくるのは2時間後になると思います。」


「そうですか…」



まぁいきなり訪問して会えるわけないよね…


残念そうに肩を下ろしていた友理奈を見かねて、白衣の女性は声を掛ける。



「宮﨑くんに何か伝言がありましたら、私がお伝えしますけど…」


「いえ、お気遣いなく。近くを通りかかって、もし会えたらと思っただけなので、ありがとうございました‼︎」



深くお辞儀をして、背を向けて帰って行く友理奈を見て、白衣の女性は首を傾げる。



「どこかで見たことあるような…」




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