すべてが思い出になる前に




「人気者は大変だね」


「ごめんね茜、みんなとご飯食べれなくて」


「友理奈が気にすることないよ!私がただそうしたいだけだから」



青い空の下でお弁当を食べながら、茜が心境を語った。



「いつかこういう日が来るんじゃないかなとは思ってたんだけどね。学業優先なら芸能活動が許される尚且つ、共学だと男子と話すだけで噂になることがあるからって、噂になりようがない女子校を選ぶところとか。友理奈って案外ストイックだよね」


「噂される事が昔からあまり好きじゃないから、女子校に進学して正解だったかもね。まさかサインを求めらるほどになるとは思わなかったけど、まぁそれぐらいの覚悟はしておかないとね」



お弁当を食べた後、教室に戻るとクラスメイトの数人が友理奈と茜に声をかけてきた。





< 28 / 369 >

この作品をシェア

pagetop