すべてが思い出になる前に
「何⁇どうしたんだよ⁉︎」
「真面目で謙虚なところが涼太のいいところなんだけど、いつも頑張りすぎるから心配なの…」
友理奈は涼太の右肩をさすった。
「それはこっちのセリフだよ‼︎」
涼太は笑いながら心配そうに右肩に手を置いていた友理奈の右手首を左手で掴んで離さない。
涼太はいつになく真剣な眼差しで、友理奈に言った。
「なぁ友理奈、この間ちゃんと伝えられなかったんだけど…」
少し間を開け、今言わなければと涼太は心に決める。
「幼馴染とか友達じゃなくて、1人の男として見て欲しい。俺と付き合って欲しい‼︎」
涼太の言葉に戸惑うことなく、友理奈は笑顔でこう答えた。
「はい‼︎」