すべてが思い出になる前に
ソファの方へ歩み寄り、隣に座った友理奈はテレビを見ている涼太の隙を見て「えぃ‼︎」と脇腹を突き、くすぐる。
コショコショ攻撃に耐える涼太は、笑いながら「うわ、やったな」と友理奈にやりかえした。
横にいるだけで風呂上がりのふわっとシャンプーのいい香りがする。
油断している隙に「うりゃ〜‼︎」と発しながら友理奈は、涼太に抱きついた。
あまりの勢いに押された涼太はソファに倒れ、「ちょっと待って、待って」と言いながら笑い転げる。
共にソファに倒れ込み笑い転げた後、涼太は友理奈を抱きしめた。
仰向けで寝そべる涼太の胸に顔を埋める友理奈は終始笑っていた。