すべてが思い出になる前に
両親に太鼓判をおされ、プロポーズを決心した涼太は、すぐさま銀行へ行き給料3.4ヶ月分の貯金を下ろし、指輪を買いに行った。
指輪を買う気にはなったものの、よくよく考えてみると沢山のブランドが存在する事に気づいた。
女性物全般ブランドの知識が殆ど無い涼太は、困った末に携帯のネットで事前に調べて、実際にお店へ行った。
ショーウィンドウの中を覗くと、沢山の種類がありダイヤのカラット数で金額が変わってくる事を知った。
なんだかんだで無事に指輪を決めたが、次なる難問は指輪を渡すタイミングをいつにするかを考えなければならない。
このタイミングが1番大事になるのは分かっているものの、普段どちらかの家でしか会わないので、さすがに家で渡すっていうのはロマンがない。
友理奈と付き合ってかれこれ2年、いつ婚約指輪を渡そうかプロポーズのタイミングを図っていると、あっという間に時が流れてしまった。