すべてが思い出になる前に





数日後、涼太はイタリアンのお店に友理奈を誘った。



店内は白と茶色をベースとした落ち着いた雰囲気で友理奈も思わず店内を見渡した。



「涼太ってこんなオシャレなお店知ってたんだね‼︎」


「まぁね」



意外とリーズナブルで雰囲気も良く、お酒と食事が美味しいという、何ともワガママな要望を叶えてくれるお店を見つけた。友理奈の反応を見て苦労して探した甲斐があったようだ。



コース料理が一品一品やって来て、ナイフとフォークを両手に持ち、料理に口をつける。



「美味しいね♫」



あまりの美味しさに笑顔が溢れる友理奈を見て一緒に笑う涼太だったが、ようやく決心が付き、重い口を開きある話を始めた。








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