すべてが思い出になる前に
困った時も色々決めて引っ張って行ってくれる。どんなに辛いことがあっても2人で乗り越えていきたいという確信が彼への愛へつながった。
食事を終えての帰り道、川沿いを2人並んで歩いていると涼太が友理奈に話しかけた。
「今から俺たちは忙しくなるよ。両親へ挨拶に行かないといけないし、職場にも報告。転勤の準備、あと入籍とか式とか」
「うん、バタバタになるかもしれないけど、ここからは恋人ではなく、夫婦としての道のりが新たにスタートするんだね」
「そうだな」
涼太はふと友理奈の方を振り向くと、顔を赤くしていることに気付いた。