すべてが思い出になる前に




立ち上がって応援する白いセーラー服にショートボブ、あれは絶対友理奈だなと。そして友理奈の側にはバタバタと慌てている照史と茜もいることに気づいた。



「ばーか、まだ諦めてねーし‼︎」



合図がわりに腕を伸ばしラケットを上げた。


ただ見ていた照史と茜も立ち上がり叫び始める。



「涼太!頑張れ!」



一言だけ伝えて直ぐに3人は再び座って観戦に戻った。プレーが始まると声を出してはいけないのがルール。


ただ黙って試合を見守るしかなった。



相手がサーブの番で、涼太は腰を低くしてサーブが構えていた。





< 41 / 369 >

この作品をシェア

pagetop