すべてが思い出になる前に
日差しが少し落ちてきた16:30頃
水を全て抜いたまるで抜け殻の様なプールを素足でゴシゴシと、デッキブラシで掃除をしている1人の少女。
白色のセーラー服に黒のスカーフ、紺色のスカートが水しぶきで少し濡れていた。
「友理奈、バケツ持ってきたよ!」
「ありがとう♪」
数人の友達がプールの中へ降りて来て、一緒に掃除を始めた。
「茜、今何時?」
「えっと…16:45‼︎」
「待ち合わせ何時だったっけ?」
「17:00だよ‼︎」
「間に合うかな、とにかくささっと終わらそう」
一生懸命デッキブラシで掃除をして、友人の田上 茜(たがみあかね)がホースで水を流した。