好きって言ってもいいですか…?【完】
「私とお話するの初めてだよね…?」
「そうだな。
でも、ずっと気になってたから見てたんだ」
彼は真剣な目をしてそう言った。
「お前が誰かの前で泣かない事も知ってるし、落し物した子がいたら届けてあげたりしてるのも知ってる。
いい奴じゃん!」
そう言ってニコッと笑った彼に彼女は恋におちた。
「…ねぇ、お名前何て言うの?
私は……」
「“ことの”」
「え?」
「“ふうま ことの”だろ?
俺は戸西 駿、よろしくな!!」
そして手を差し伸べてきた彼。
「ほら、一緒に遊ぼうぜ!!」
私を明るい道へと連れ出してくれた彼に彼女は今も恋をしている。