その男×未亡人?





「蓮くん誰によーじ?」




「私と遊んでよぉ」




「蓮くーん!」




はっ




一瞬周りがいるのも忘れるくらい




彼女に見入っていた




ちっ………にしても




「うぜぇ………散れ」




「「「きゃーっ」」」




イライライラ




こんな俺のどこがいいのか




あ、顔か←




もう一度だけ佐倉穂香を見ようと




顔をそちらに向けると




「…っ」




バチっ




目が……あった




ただそれだけのことなのに




焦りの気持ちが表に出てくる




やべっ、顔が暑い




中学生か俺はっ




だけど次の瞬間




その焦りは困惑に変わる




目があったのは一瞬




だけどすぐに彼女は目を逸らし




友達との会話もやめて




机に突っ伏してしまった




「……?」




俺にそんな反応を見せた女は初めてだ




その友達も友達で




彼女を悲しそうに見ながら




その頭を撫でて何かを言っていた




距離が遠いとはいえ




嫌でも感じてしまうその異様さ




なん、なんだ?




「あっあと1分で授業だ」




「えーもぉ?またね〜蓮くん」




「あ、あぁ…」




とりあえず授業に出るために




3組に戻ることにした




モヤモヤが残ったまま______




< 7 / 23 >

この作品をシェア

pagetop