その男×未亡人?
「蓮くん誰によーじ?」
「私と遊んでよぉ」
「蓮くーん!」
はっ
一瞬周りがいるのも忘れるくらい
彼女に見入っていた
ちっ………にしても
「うぜぇ………散れ」
「「「きゃーっ」」」
イライライラ
こんな俺のどこがいいのか
あ、顔か←
もう一度だけ佐倉穂香を見ようと
顔をそちらに向けると
「…っ」
バチっ
目が……あった
ただそれだけのことなのに
焦りの気持ちが表に出てくる
やべっ、顔が暑い
中学生か俺はっ
だけど次の瞬間
その焦りは困惑に変わる
目があったのは一瞬
だけどすぐに彼女は目を逸らし
友達との会話もやめて
机に突っ伏してしまった
「……?」
俺にそんな反応を見せた女は初めてだ
その友達も友達で
彼女を悲しそうに見ながら
その頭を撫でて何かを言っていた
距離が遠いとはいえ
嫌でも感じてしまうその異様さ
なん、なんだ?
「あっあと1分で授業だ」
「えーもぉ?またね〜蓮くん」
「あ、あぁ…」
とりあえず授業に出るために
3組に戻ることにした
モヤモヤが残ったまま______