卒業 〜先生、さよなら〜【短編】
そのドキドキが恋に変わったのは
いつもの雑用時間の時。
棚の上にあるファイルを取りたくて
背伸びしてた時。
ひょいっと先生が取ってくれて
「はい、どーぞ」って
はにかんでくれた。
「あ…ありがと…ございます」
距離が近くて。
先生の顔があたしのすぐ斜め上にある。
助けてくれたかと思えば、
机の上で頬杖ついてまた居眠り。
先生の寝顔をみていると、
なんだか胸がキューっとなる。
愛しくて、どうしようもなくて。
これが恋、なのかなって
思うようになった。